2006年11月22日水曜日

合計10シーン

今朝は午前5時出発で始まった。「5時出発」ということは、出発するスタッフの多くが午前4時起床と言うことだ。おもな作業内容は、ナイトシーンの撮影のために、榛名ベースのセットを黒いビニールシートで遮光することと、雨音を殺すために杉の葉をセットのトタン屋根に載せることだった。
若松監督は、午前3時半に起きて、監督自ら朝一番のシーンの撮影用にスイトンを作り始める。「いまの若い助監督は、スイトンの作り方も知らない!」と怒る事しきり。
































 午前8時、出演者現場入り。川霧が一面に立ちこめている。じつは前日、照明機材を積んだ2tトラックが故障し、スタッフは大慌てだった。キャメラマンの温厚な辻さんが、レンタカー会社に電話でまくし立てた、という……。
明日華ちゃんの母金野博美さんと、役上の母親
比佐廉(山本保子)→

 午前8時半、出演者が現場でイタに付く。監督は、今回の撮影では怒鳴らないと言っていた。だが、出演者たちの演技が始まると、その宣言はもろくも崩れる。この作品の撮影現場は。緊張感に満ちている。若松監督の演出のいちばん大きな特徴は、現場主義だ。現場で考え、イメージし、それが映像として結実し、作品が生まれてゆく。
















↑大西信満(板東国男)
↓迫真の演技に、メイキング担当の竹藤佳世も思わず涙


午前11時、早朝から準備したナイトシーン、終了。正午、昼飯。この時点ですでに4シーン取り終えている。午後1時過ぎ、撮影再開。ショート・シーンを3シーン撮影。午後2時半過ぎから、日没待ちに入る。監督自身は「少し、飛ばしすぎたかな?」と苦笑い。



午後4時半、撮影再開。かなりショートなシーンを3つ。午後6時過ぎ、撮影終了。
若松監督が今日撮ったシーンは、短いモノも含め10。ほかの監督にできることではない。この作品に対するイメージが、確立しているからだ。若松監督は思うままに怒鳴りながら、がむしゃらに撮影を進めてゆく。その力強さやスピード感が、若松作品の特徴でもある。
予想したとおり、ハードな一日になった。


↓坂井真紀(遠山美枝子)

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