2006年11月12日日曜日

雨の大菩薩峠

11月11日
 
 「福ちゃん荘」周辺は、朝から冷たい秋雨に包まれる。
午前中は、エキストラ50人近くを動員し、現在の「福ちゃん荘」を使って、警察の機動隊による赤軍派一斉逮捕のシーンを撮影。こういった群衆シーンは、撮影のスピードが求められる。そのため、スタッフに監督の厳しい指示が飛び続け、彼らはビショ濡れで撮影現場を駆け回った。

 「早撮り」で知られる若松監督は、このシーンを2時間足らずで撮影。エキストラの皆さんは冷たい雨の中を下山していった。
御苦労様でした!!
午後は、近くの山小屋で、革命左派が最初に設けた山岳アジト「小袖ベース」を撮影。この「小袖ベース」から脱走者が出たことが、のちの同志の大量粛正につながってゆく。そいったさまざまな出来事が積み重なった果てに、あの「あさま山荘」での銃撃戦が起きたのだ。撮影現場には、40数年前の出来事が抽象化された形ではあるが再現され、歴史の重みが漂う。
 「山梨放送」と「週刊金曜日」の取材が入る。地元でも大菩薩峠と赤軍派の関連が忘れ去られつつあるいま、実際の「福ちゃん荘」を使った事件の再現は、話題を呼びそうだ。
撮影隊の本隊は、午後3時頃大菩薩を出発。いったん東京へ戻り12日(日曜日)を予備日として、13日にロケの中心となる宮城県と秋田県の県境の山へ向かう。
この奥多摩・大菩薩ロケは、出演者の心構え、スタッフの動きなどいろいろな意味でのテストも兼ねたものだった。







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