2006年11月13日月曜日

ロケ・セット

11月13日
 午前7時、東京・代々木発。快晴。
今日は移動日。監督やスタッフなどが、何人かのグループでバラバラに出発した。高速道路から望む富士山が美しい。
若松監督は、何度も通い慣れた道をひたすら北へ走る。目的地は、宮城県・鬼首(おにこうべ)。その昔、坂上田村麻呂が蝦夷征伐したとき、首をはねられた鬼の首が飛んできた、と言い伝えられる秋田県の県境に近い山里だ。

 監督が運転する車が鳴子温泉に近づいたとき、空に虹が現れた。さい先が良い。その後、平成の大合併で大崎市になった旧鳴子町の役場で打ち合わせ。
 
鬼首の山荘には、すでに助監督の河野と美術の伊藤が10月17日から滞在し、撮影に備えている。彼らは地元の大工さんとともに、セットを建設していた。そのセットが、先日北海道の常呂で竜巻が起きた日、強風で屋根が吹き飛ばされたり、なぎ倒されたいう。一抹の不安とともにセットに到着。だが、伊藤らの働きにより、一軒は見事に修復済みだった。

セットは、連合赤軍が軍事訓練の基地とした「新倉ベース」、メンバーの粛正が始まった「榛名ベース」、そして彼らの逃亡が始まる「迦葉(かしょう)」ベースの三軒建てられた。見事な出来映えだった。……作り物でもあっても、そこで繰り広げられた彼らの行動が、思わず浮かんでくる。
明日、出演者16名が到着。


すでに冬が始まった鬼首で、これからこの映画の核心が始まる。









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