6月19日(月)、ついに沖縄初日を迎えました。日本での公開は沖縄が初めてです。
監督、スタッフ共に、日本での公開初日はとても緊張します。そんな心配をよそに、沖縄桜坂劇場の前には長蛇の列ができていました!前売り券を握りしめた方々の列は、劇場前の公園にまで続いていました。なんとこの行列の長さは、桜坂劇場の歴代の記録更新をしたそうです。並んで下さった皆様、暑い中朝から本当にありがとうございます!
そして立ち見もでるほどの大盛況の中、舞台挨拶がはじまります。大きな拍手に包まれ、寺島しのぶさん、大西信満さん、そして若松監督が登壇しました。寺島さんが懐に隠し持っていた、銀熊賞のトロフィーを取り出すと、大歓声が沸き起こりました。なんとそのトロフィー、段取りでは大西さんが預かる予定だったのですが、監督が「銀熊は重いからね」と舞台袖に運んでいってしまいました!そして突然マイクを通して「ライト眩しいから弱くしてよ」と注文。そんなマイペースな監督に観客席を大喜びでした。監督にはいつだって段取りというものは通用しないのです!
そしてようやく舞台挨拶スタートです。みんなで協力して、作り上げた「キャタピラー」が日本で初日を迎えられる事に、寺島さん、大西さんも感無量の様子で、うっすら目に涙をうかべていました。監督は嬉しそうに「映画は人に観てもらって初めて完成するんです。その最初の上映を沖縄でやることに意味がある。映画を作ったときから沖縄で最初にやると決めていた」と戦争への思いを語りはじめました。寺島さんと、大西さんが、「今回の出演をきっかけに、今まで戦争のことを分かっているつもりだったけど、分かっていなかったと気付かされた。そのことを申し訳なく思う。日本人として、知らなければならないことだと思う」とおっしゃっていたのが印象的で、沖縄の皆さまはとても熱心に聞いて下さっていました。
舞台挨拶のタイムリミットが迫った頃から、そろそろ終わりにしようとする司会の方と、まだまだ観客の方々と話したい監督の攻防戦がはじまりました。監督が突然舞台から消える!?ハプニングがあったと思いきや、突然質問コーナーを始めたりと、司会の方はヒヤヒヤしっぱなしです。ある観客の方からは、沖縄県民としてこの映画を最初に沖縄で上映してもらったことと、こういう映画を作ってくれたこと、そして沖縄 のことを考えてくれていることに対して、感謝の言葉を頂きました。また劇場の方からは、「沖縄の人々は、戦後の苦しみを、歌と笑いで乗り越えて来たと、よく聞きますが、こうやって笑いながらも戦争に対して「許せない」と、400名近い人間が思っているという空間が、本当に力強くて、素晴らしいと思いました。」という感想を頂きました。
監督の気持ち、そして志が沖縄の方々にも映画を通して伝わった事が、本当にうれしいです。沖縄の観客の皆さま、そして桜坂劇場の方々、そして多くの方々のおかげで、笑いあり、涙ありの本当にステキな舞台あいさつになりました。心より感謝いたします。
そして最後は沖縄の皆さまと一緒に記念撮影をして、舞台挨拶は終了しました。舞台挨拶は2回ともに立ち見になり、大変な盛り上がりをみせました。
舞台挨拶後のパンフレットサイン会には、またも長蛇の列ができました。サイン会では、多くの方から「ありがとうございました。」という言葉が聞かれました。「映画作ってありがとうなんて言われたのは初めてだよ。」と監督も、そして寺島さん、大西さんもとても感激していました。
おかげさまで、「キャタピラー」沖縄初日の動員数は、1056名を記録しました。
沖縄から封切になった「キャタピラー」は8月6日(金)広島、8月9日(月)長崎、そして8月14日(土)全国公開となります。沖縄から始まり、多くの方々に「キャタピラー」を観て頂き、監督の思いが伝わるようにこれからも頑張ってまいります!
今回のブログに御協力頂きました、沖縄桜坂劇場の皆さまにこの場をお借りして、お礼を申し上げます。(そしてブログの更新が遅れており、申し訳ありません!!!)
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