本日はカラリと晴れた初夏の陽気。
「千年の愉楽」上映中のポレポレ東中野にて、
トークイベント第2弾が行われました。
本日のゲストは佐野史郎さんと原田麻由さん。
若松監督とは状況劇場時代から32年の付き合いになるという佐野さんと
若松作品に多く出演してくださった原田芳雄さんの愛娘の麻由さん。
中上作品を家族で愛読し、中上健次さんとも親交があり
新宮とも深くつながっていた芳雄さんは、
中上作品の映画化にも強い思いを抱いていた事。
そして、こうして若松孝二が中上さんの作品の映画化を果たし、
芳雄さんの遺伝子の麻由さんがミツに配役された事、
三好のコートやオバの袢纏などに芳雄さんの衣裳が使われていた事などを
二人が楽しげに語りました。
「若松監督も中上さんも、状況劇場にもよく来ていたけれど
あの二人は双子みたいによく似ていて…大げんかの後に仲良しになったのは
若松監督は中上作品をそんなには読んでいなかったと思うけれども
活字ではなく身体で丸ごと中上さんの作品が伝わっていると感じていた」
と佐野史郎さんが振り返りました。
「残念ながら、『千年の愉楽』ロケが実現したときには
芳雄さんはすでに亡くなれていて、ワンカットも登場はしていないけれど
僕は、彦之助の父親、タツに芳雄さんの存在を感じていて
台詞の中でタツの事を語る時は、芳雄さんの顔を思い浮かべていました」
「芳雄は若松監督と長い付き合いがありましたが、
私自身は、この作品が若松監督の一作目でした。
現場では激しく檄を飛ばされましたけれども、
直談判をすれば、必ず次回作にも何とか出してくれる
そういう監督でしたから、次が必ずあると信じていたのに
次がなくなってしまったという事が、本当に残念で仕方がない」
と麻由さんが語ると
「若松孝二の新作が撮られる事はないという事実は受け止めねばならない。
でも、今も、どこの現場でも、監督だったらこう言うだろう
こうするだろう……と考えながら表現を続けている。
身体はなくなっても、まだ存在があるという事を強く感じている。
監督のまなざしに恥じないように、1つ1つ演じあげていくしかない。
そして、これまでの若松作品を改めて見なおして行く事
作品と新たに出会っていくという事も
また別の若松作品の『新作』のありようだろうと思っています」
と佐野さんがまとめました。
濃く深く、そして静かで暖かなトークでした。
作品への真摯な向き合い方、現場での真剣勝負。
若松孝二とセッションを繰り返してきた佐野史郎さんの言葉の中にも
そして、最後の若松組の現場で新しい息吹を見せてくれた麻由さんの中にも
確かに若松孝二は生きているのだと、実感するトークとなりました。
さて、トークの追加第5弾!
5月20日(月)12:40上映終了後/15:10上映前
今回、直一郎役を演じた岩間天嗣さんがトークに駆け付けます!
明日は高岡蒼佑さんがポレポレ東中野にいらっしゃいます。
高岡さん演じる三好は、現場でも監督を唸らせる事度々。
スクリーンに現れる三好の生き様を堪能し、
そして、高岡さんの語る若松組の言葉をぜひお聞きのがしなく!
「千年の愉楽」上映中のポレポレ東中野にて、
トークイベント第2弾が行われました。
本日のゲストは佐野史郎さんと原田麻由さん。
若松監督とは状況劇場時代から32年の付き合いになるという佐野さんと
若松作品に多く出演してくださった原田芳雄さんの愛娘の麻由さん。
中上作品を家族で愛読し、中上健次さんとも親交があり
新宮とも深くつながっていた芳雄さんは、
中上作品の映画化にも強い思いを抱いていた事。
そして、こうして若松孝二が中上さんの作品の映画化を果たし、
芳雄さんの遺伝子の麻由さんがミツに配役された事、
三好のコートやオバの袢纏などに芳雄さんの衣裳が使われていた事などを
二人が楽しげに語りました。
「若松監督も中上さんも、状況劇場にもよく来ていたけれど
あの二人は双子みたいによく似ていて…大げんかの後に仲良しになったのは
若松監督は中上作品をそんなには読んでいなかったと思うけれども
活字ではなく身体で丸ごと中上さんの作品が伝わっていると感じていた」
と佐野史郎さんが振り返りました。
「残念ながら、『千年の愉楽』ロケが実現したときには
芳雄さんはすでに亡くなれていて、ワンカットも登場はしていないけれど
僕は、彦之助の父親、タツに芳雄さんの存在を感じていて
台詞の中でタツの事を語る時は、芳雄さんの顔を思い浮かべていました」
「芳雄は若松監督と長い付き合いがありましたが、
私自身は、この作品が若松監督の一作目でした。
現場では激しく檄を飛ばされましたけれども、
直談判をすれば、必ず次回作にも何とか出してくれる
そういう監督でしたから、次が必ずあると信じていたのに
次がなくなってしまったという事が、本当に残念で仕方がない」
と麻由さんが語ると
「若松孝二の新作が撮られる事はないという事実は受け止めねばならない。
でも、今も、どこの現場でも、監督だったらこう言うだろう
こうするだろう……と考えながら表現を続けている。
身体はなくなっても、まだ存在があるという事を強く感じている。
監督のまなざしに恥じないように、1つ1つ演じあげていくしかない。
そして、これまでの若松作品を改めて見なおして行く事
作品と新たに出会っていくという事も
また別の若松作品の『新作』のありようだろうと思っています」
と佐野さんがまとめました。
濃く深く、そして静かで暖かなトークでした。
作品への真摯な向き合い方、現場での真剣勝負。
若松孝二とセッションを繰り返してきた佐野史郎さんの言葉の中にも
そして、最後の若松組の現場で新しい息吹を見せてくれた麻由さんの中にも
確かに若松孝二は生きているのだと、実感するトークとなりました。
さて、トークの追加第5弾!
5月20日(月)12:40上映終了後/15:10上映前
今回、直一郎役を演じた岩間天嗣さんがトークに駆け付けます!
明日は高岡蒼佑さんがポレポレ東中野にいらっしゃいます。
高岡さん演じる三好は、現場でも監督を唸らせる事度々。
スクリーンに現れる三好の生き様を堪能し、
そして、高岡さんの語る若松組の言葉をぜひお聞きのがしなく!
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