2011年10月11日火曜日

「千年の愉楽」、来月クランクイン決定!

しばらく更新していない間に、
若松プロでは着々と撮影の準備を進めていた。
今年、「三島由紀夫」と「海燕ホテル・ブルー」と
立て続けに2本撮影した若松監督だが、
その勢いは、止まらない。
来月には、中上健次氏原作「千年の愉楽」がクランクインする。
先週、キャメラマンと監督と脚本家と共に、
ロケ地を探すべく、中上氏を育んだ紀州の地へ足を運んだ。
眼前に海を臨み、背後に迫る緑の山々に囲まれた、路地の風景。
中上作品に色濃く漂う、路地の空気。
その空気を求めて、尾鷲市入りした監督を待ち受けていたのは……


東紀州フィルムコミッションの方のご尽力で
まさにイメージにぴったりの集落が見つかった。
昭和の趣ある家々の間を縦横にめぐる石段。
到着した日は小雨に濡れた風景だったが
翌日は一転、輝くばかりの青空。
眼下の尾鷲湾が、キラキラと輝いている。
風景を見つめる監督の目がキラリと光った。
イメージがぐんぐんと膨らんでいく。
「オリュウがこの石段を、駆け上っていくんだな。
 そしてパンだ。この集落の全景が…」
横でうなずく、キャメラマンの辻智彦。
台風被害などもあり、ロケ地探しに頭を悩ませていたここ数週間だったが
素晴らしい集落と出会い、一気に見通しが開けた。
脚本家の井出真理も、監督が語る路地のイメージを現地で共有しながら
第二稿を練り直した。
おんばんの会という婦人会の方たち、須賀利の地元の方たち
撮影中はいろいろな形で地元の方のご協力を頂きながら
来月、ロケがスタートする。
クランクインまで、もうあと3週間。
一気に慌ただしくなってきた若松プロである。

0 件のコメント:

コメントを投稿