2012年10月24日水曜日

追悼・若松孝二 「実録・連合赤軍」上映

本日、晴れ男の監督らしいピーカンの青空の下、
参列者の拍手に見送られて監督は旅立った。
生前、「旅芸人の記録」(アンゲロプロス監督)で
権力に殺された青年を、家族が静かな拍手で見送った
あのシーンについて、繰り返し語っていた監督。
その監督の棺を見送る参列者から、拍手や声援が自然にわき起こった。

監督は、いつも、現場の先頭に立って、
少々理不尽でも言葉足らずでも、がむしゃらに進んでいた。
連合赤軍のロケは若松組としては異例の3ヶ月という長期間に及び
「若松塾」ともいうべきキャストの連帯も生まれた。

いくつもの修羅場を生還してきた監督だから
今回も、医学の数値を踏み越えて、起き上がってくると信じていた。
今も、何かがかみ合わない。
よく飲み込めないカタマリが喉につかえている。
それでも、状況は動いて行く。

今回、第25回東京国際映画祭で、若松孝二の追悼として、
2007年同映画祭「日本映画・ある視点」部門に出品された
『実録・連合赤軍 あさま山荘への道程(みち)』を
上映することになった。
上映前に、わずかな時間ではあるが、監督と作品の思いを
観客の皆さまと共有すべく、井浦新、大西信満、地曵豪の3名が
舞台挨拶に立つ。

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