2011年7月21日木曜日

フリージャズと三島の心の涙

昨日、7月20日は、六本木のスタジオにて、
三島の劇中音楽のレコーディング。
ミュージシャンは板橋文夫氏。
若松監督が、何年も前に、足利市で行われたライブに行き
その音にすっかり惚れ込んだという人だ。
三島と若者たちの心の奥底に潜む何かを
音として紡ぎ出してもらうならば、板橋さんしかいない!という
監督のラブコールで実現したコラボレーション。


 

レコーディングが始まった。
板橋さんの指が、身体が、鍵盤の上で踊る。跳ねる。
焦り、孤独、希望、不安、失望、決意、哀しみ。
吹く風、雲の浮かぶ空、揺れる草木、散っていく花びら。
苛立ちのうめき声。かき消されていく叫び声。
心の中を吹き抜けていく風。心の中で流れていく涙と血。
いろいろな風景が、音の中に立ち現れては消えていく。
流れたり、ぶつかったり、叫んだり、つぶやいたり、
板橋さんの指から、怒涛のように音楽が紡ぎ出されて、
気付いたら、4時間が経過していた。

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