2010年4月30日金曜日

在日ドイツ大使館に招待されました

4月20日、在日ドイツ大使館にて大使夫妻主催の寺島しのぶさんのベルリン映画祭最優秀受賞をお祝いする会が行なわれました。
会には寺島しのぶさんの他に若松監督、大西信満さんが出席しました。
駐日ドイツ連邦共和国フォルカー・シュタンツェル大使からは「今までいろいろな方に来ていただいておりますが、銀熊のトロフィーを持ってきていただいたのは初めてです」と挨拶がありました。
寺島さんは「次は是非、若松監督と一緒に金熊をもってきたいです」と答え、会場は和やかな雰囲気に包まれました。
続いて、若松監督が「今回の受賞は本当に嬉しく思います。俳優さんが受賞するのが一番いいと思っていたので、受賞を聞いた時は本当に嬉しかった」とベルリンでの受賞を聞いた時の様子を語りました。
その後、監督の乾杯で会はスタートです。
寺島さん、監督にお祝いの挨拶をする方からは早くも次回作についてたずねる方もいました。
現在、監督はレバノンで行なわれるHome Works V: A Forum on Cultural Practicesで「実録・連合赤軍 あさま山荘への道程」 が上映されるため、現地に滞在しています。
日本での公開から二年以上たった今でもこのように作品に興味をもっていただいています。キャタピラーもこのように末永く多くの方に見ていただきたいです。
キャタピラーも日本での公開が近づいてきました。ポスターもできあがりました。
これから順次劇場になどに貼られて行きますので是非ご覧下さい。

2010年4月16日金曜日

外国特派員協会「キャタピラー」上映&記者会見


4月13日に「キャタピラー」が外国特派員協会で上映されました。特派員協会で行った映画の上映&記者会見としては、異例の200人が集まりました。会場では、椅子を増やしても立ち見が出るほどで、海外での関心の高さが伺えます。
 上映後、若松監督、寺島しのぶさん、大西信満さんが大きな拍手に包まれて登壇しました。
寺島さんは「シゲ子としての戦争の苦しみを考え、演じていった」と撮影を振り返りました。





大西さんは「久蔵が”軍神”として祀られるような戦時中という状況において、当時の日本人の感覚として戦争を捉えていった。そしてそこから、現代を生きる自分たちがどう考えるかが必要だと思った」と、映画を通じて感じた思いを話されていました。

「天皇制をどう考えているか。」、「クマさんの役の意味は?」、「戦争、暴力というものをどう捉えているのか?」といった質問がありました。他にも多くの質問に共通していたのは、監督がどう戦争を捉え、「反戦」というテーマをいかに生活の中から描き出そうとしたかという事でした。

監督は「侵略の為の暴力。その侵略から守るための暴力。どちらも暴力であっても、侵略の為の暴力は許せない」とご自分の気持ちを話されていました。自分自身の幼い頃に体験した戦争の記憶と、自分の生き方を通してどう戦争、そして社会を捉えていったかという話をしている内に、あっという間に予定時刻をオーバーし、会見は終了となりました。
今回も会場の外でも、多くの方に質問や、感想を頂き、監督、寺島さん、大西さんの周りには人だかりが出来ていました。

2010年4月4日日曜日

影訊~Festival News~!香港国際映画祭3日目

影訊~Festival News~!香港国際映画祭3日目


 

 


香港国際映画祭が発行している、「影訊 Festival News vol.4」に「キャタピラー」が大々的に取り上げられました!
記事のタイトルは「再度来港若松大受歓迎~Wakamatsu Koji's Rapturous Return」です。


このFestival Newsは開催から既に3号が発行されていますが、「キャタピラー」はQ&Aがあった翌朝発行号に掲載されており、早速熱気あふれるQ&Aの様子が詳しくレポートされています。


 本日3日は「キャタピラー」の上映はないのですが、ホテル内で昨日の観客から声をかけられ、握手を求められるなど、まだまだ興奮冷めやらぬ香港3日目となりました。

アジアプレミア上映!香港国際映画祭2日目

本日2日、21時より香港島にあるCity Hall Theaterに於いて、「キャタピラー」のアジアプレミアとなる上映があります。日本での上映より早く観られるとあって、チケットは早くもソールドアウトになってしまったようです。

昼には、映画祭の公式ランチがあり、ベルリンでも御一緒した大森立嗣監督と再会しました。




そしていよいよアジアプレミアとなる上映です。400席の客席は早々に埋まってしまい、立ち見がでるほどでした。香港映画祭は、全体的に幅広い観客層らしいのですが、「キャタピラー」に関しては若い方カップル、特に若い女性の姿が目立ちました。
上映前に香港映画祭のディレクターのジェイコブさんに紹介され、監督が登壇し、「この映画を観て、戦争というものについて考えてほしい」と挨拶をすると、客席からは拍手が巻き起こりました。




上映が終り明かりが灯ると、割れんばかりの拍手に会場が包まれ、監督によるQ&Aが行われました。日本人の若い女性からは「今まで日本映画で描かれる日本の軍人は優しく、中国映画では鬼のように描かれていて違和感があったが、キャタピラーを観てやっと2つのイメージが重なった。そしてこれからは戦争というものを自分なりに考えていかなくてはならないと思った。」という感想がありました。


 

 


現地の方からは「クマさんは作品の中でどういう役割を果たしているのか?」、「国家権力が一般市民の日常生活に入り込み、人を狂わせていく。その影響はどう考えたのか?」、「右翼に脅しを受けなかったか?」、「軍神と言われていた人々は、戦後どのような生活を送ったのか?」など、作品の内容から、監督がどう戦争を受け止めているのかなど多岐に渡る質問が多くありました。監督は、ひとつひとつの質問に答えながら、自分の気持ち、反戦というメッセージが伝わるようにお答えしており、会場の雰囲気は熱気あふれるものになりました。Q&Aが終わり、会場をあとにする監督の姿に大きな拍手が送られました。


会場前にでると、あっという間に監督の周りに人だかりができました。目に涙を浮かべている女性など、胸がいっぱいの方が多かったようです。中には前作「実録連合赤軍あさま山荘への道程」のポスターを持参し、サインをしてもらう熱心なファンの方や、「1968年に中国であなたの作品を初めて観たが、今回の作品も素晴らしかった」という年配のファンの方もいらっしゃいました。


そしてディレクターのジェイコブさんによると、「長い間、香港映画祭に関わっているが、舞台挨拶、Q&Aが終り監督を見送るのに、観客が拍手をしているのを初めて見た!」と驚いていらっしゃいました。
拍手はしない、エンドロールが始まったら席を立つ、Q&Aで監督が帰る時も我先にと帰っていくのが普通の香港では、大変珍しい光景だったようで、映画祭のスタッフの方々はとても驚いていました。
香港映画祭では例年、戦争、紛争、貧困などの多くの社会問題を一人一人が自分達の問題として考えられるような作品を多く上映しているそうです。監督の「戦争を忘れてはいけない」という思いと、映画祭の気持ちが、香港の観客の皆さんに伝わったのだと思います。

2010年4月2日金曜日

「キャタピラー」第34回香港国際映画祭へ!!!

「キャタピラー」第34回香港国際映画祭へ!!!

第34回香港国際映画祭に「キャタピラー」が出品されました。
香港国際映画祭は若松監督にとって、「17歳の風景」「実録連合赤軍あさま山荘への道程」に続き、3回目の参加となります。

「キャタピラー」のアジアプレミアとなる上映は、明日2日の夜になりますが、監督は一足早く1日に香港入りしました。
到着早々にディレクターのジェイコブさんが、監督にサプライズのバースデープレゼントを下さいました!
実は監督はエイプリルフールがお誕生日なのです。
監督はジェイコブさんのサプライズにとても喜んでいました。
そして夜は監督を囲んで、おいしいおいしい北京ダックでお誕生日のお祝いをしました。



香港はとても蒸し暑く、明日からはこの湿気との戦いになりそうですが、「キャタピラー」がアジアの方々にどう受けとけられるのか、とても楽しみです。
これから4日間、香港レポートを出来るだけ更新したいと思います!